株式会社コ・ラボの企業サイトブログ「自社企画」にようこそ。オリジナルブランド「NICELY」のMilkomedaシリーズ誕生ストーリー最終話です。ほとんど私の記憶をたどって書いてきましたが、結構長編になってしまいました。全てお読みいただきました皆様、そして少しだけ読んで頂きました皆様、このお話にたまたま辿り着いた皆様。感謝申し上げます。これからもNICELYよろしくお願いいたします。
そしてもう一つ、Milkomedaの物語に欠かせない出来事があります。
それは、各サイズの検証を始めた頃——
ふと、「この製品をどうやって売るのか?」という課題に直面したときのことです。
私たちは、下着の企画・設計・開発を行う企業です。
通常、新しい企画ができあがった場合は、メーカー様にお預けするのが通例です。
その先に扱ってくれるブランド様が現れるかどうか。
それが、その商品の“運命”を決めていきます。
少しずつ情報を開示していくうちに、
ある企業様が**「興味を持ってくれているらしい」**という話が入りました。
しかも、ただの紹介ではなく、
「直接ビジネスを希望されている」とのこと。
もしそれが実現すれば——まさに渡りに舟。
私は喜んで商談の場に向かいました。
特許構造の説明をし、
まもなく届くサンプルについてもお伝えしました。
そして、次回の商談日が決まりました。
でも
次の商談で、私を出迎えたのは、別の担当者でした。
開口一番、担当者は…
「私たちはNo.1の企業です。だから、すいません。」
……それだけでした。
商談は、開始から終了まで、わずか3分とかかりませんでした。
“だから”の意味は、正直わかりません。
けれど、あのとき私の胸に広がったのは、
「私は何をやっていたのか?」という虚無感でした。
この開発に協力してくれたアドバイザーの皆さんの、
真剣なフィードバックや、協力の日々さえも否定されたような感覚。
それは、下請けという立場の“現実”を突きつける出来事でした。
でも、だからこそ、私は決めました。
「もう預けない。自分の手で届けよう」
やるなら、自分で。
自分で販売サイトを作り、直接お客様に届ける。
協力してくれた人の想いごと、責任を持って。 あの経験は、私の決意をさらに強くし、
NICELYでの販売を始める理由となりました。
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