自社企画

第3章9話 底の無い穴

株式会社コ・ラボの企業サイトブログ「自社企画」へようこそ。オリジナルブランド「NICELY」で販売しているMilkomedaシリーズの誕生までをストーリーにしてお届けしています。長らく下着業界の人をやっていますが、自分のブランドを持つというのは数奇なモノです。私の体験の中に必然があったのか?ブログで書いてみてもそれは不明です。


日本のちょうど裏側にはブラジルがあるそうですね。

私がいる位置からまっすぐに穴を掘れたならいずれブラジルに到達する。

こういう訳です。

しかし実際にはそうならないらしいですよ、
地球をどんどん掘り進みちょうど真ん中の「核」という所から、
もうその先には進めなくなるそうです。

地球の重力はこの一点に向かってあらゆるものを引き寄せているため、
日本から見て、核を通り過ぎブラジルへの到達は不可能、
理論上の限界 つまり底です。

これは残念に思われる方もいらっしゃるでしょうが、
底があるという事がありがたいと感じる事もあります。 

私達の報酬は依頼主の望むようにコントロールされる事が基本ルールです。
①型紙一枚につきいくら?
②月額の固定?
③生産枚数にコストを掛けてそこへ5%なり3%なりの私達の取り分を設定
この3つが大きく分けた私達の業務対価の基本枠です。

私達は型紙設計だけでなく、その他の業務を受け持つ事があります。
例えば製造原価に対する価格の交渉。
報酬が①②の条件であれば私達に対する対価を改めて設定する事で了承でき、そこに全力で取り組みます。

100円のモノを90円で作る努力です。
これは誰もが取り組むでしょう。私達の技術を使い、確保できる利益を大きくする事が私達の存在証明なのですから。

地獄なのは③のケースです。

私達の報酬は生産枚数、例えば、1枚100円で製造される製品を1万枚生産し、私たちの取り分が5%であれば
100円 × 10,000枚 × 5% = 50,000円。これが私たちの報酬です。

そしてこんな業務料の契約であっても、なんの躊躇もなく「90円になるように考えてください」と指示が来ます。
100円   90円× 10,000枚 × 5% = 45,000円。

そのような場合、私達は自分の報酬を下げるように自分で頭を捻らなければならないのです。 

落ちてゆく感覚は間違いなくある。
底へ向かって… 
そして一番怖いのは底が無い穴に落ちていく事ではないでしょうか?

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP