株式会社コ・ラボの企業サイトブログ「自社企画」へようこそ。リアルタイムで読んでいただくのもよし、最後にまとめて読んでいただくのもまたこれ良しです。オリジナルブランド「NICELY」で販売するMilkomedaシリーズの誕生までをお話しています。
日本の戦後復興において、繊維業は大きな役割を果たしました。
そしてその中でも、下着業界は一時代を築いた存在です。
欧米文化が日本に根づき、人々が洋服を着るようになり、
下着の必要性が叫ばれた。
でも──その頃、日本には“売るべき下着”がなかった。
そこで立ち上がった人たちがいました。
この空白をビジネスチャンスと捉え、
型紙も、縫製技術も、流通も、一から整え、
下着業界という新しい分野を押し上げていった。
カッコいい話です。
年の成長率は10%を超え、
今で言うところのスマホ産業のような、
「熱と希望の渦」のど真ん中にいたのです。
私が出会った先輩の中にも、
その時代を走り抜けた方がいました。
業界では「先見の明を持ち、業界に光を当てた人」として語られ、
尊敬と羨望のまなざしで見られている存在です。
ある日、その方が話してくれたのです。
ご自身の娘さんが、マイナーな競技に打ち込んでいるのだと。
「そんなことやっても金にならないでしょ。
流行ってるスポーツをやらせるべきじゃない?」
そう、真顔でおっしゃったのです。
その言葉が、私にはひどく寂しく響きました。
あなたは、
“流行っているから”という理由だけで飛びついた人なのですか?
誰もいなかったその場所に、最初の火を灯したのはあなた自身じゃないのですか?
ならば今、娘さんが“誰も見ていない場所”に挑んでいることこそ、
誇りに思ってほしかった。
あなたの足跡が光だったとするなら、
なぜ今、その光を見せてあげないのですか?
私は、今まさに沈みゆくと言われる下着業界で、
それでもあきらめずに、新しい形を探し続けています。
栄光を見た人にこそ、今もなお火をともしていてほしい
もし“波がある場所にいること”が成功のすべてだとするなら
今さら下火になりつつある下着業界で、私が挑もうとする希望は、最初から無意味なものだったのでしょうか?
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