株式会社コ・ラボの企業サイトブログ「自社企画」にようこそ。このブログでは、株式会社コ・ラボのオリジナルブランドで「NICELY」で扱うMilkomedaシリーズの誕生を追いかけています。第3章は私が実際の現場で体験した事を綴ります。よろしくお願いします。
ある商談の帰り 電車の中で私は怒りに震えていました。
奥歯が割れて歯医者にお世話になったほど強く噛みしめ、会社にはどの道を通って帰ったのかを覚えていないくらいでした。
型紙の設計者としてある得意先との付き合いの中で、
デザインの提案もしていきたいとの事、
そうすれば仕事の獲得率も上がり、商売の規模も大きくなるはずだ、急いでいる。
次の週には提案が欲しい、ブラジャーとショーツそして何かもう一つキャミソールのようなランジェリー、この3アイテムを1組として3組ほど提案してもらえないか?という事でした。
型紙設計者は日々の業務に追い回されているため時間的に余裕がありません。
しかしご依頼とあればやりましょう。
お急ぎとの事で作業を優先し金額は後で改めて相談することになりました。
会社に戻り一人では間に合わない事を説明・共有し総動員で取り掛かる事に、
あなたはこの生地を使ったデザインを、
一般的なブラジャーではなく、主にワイヤーを使わず、
軽やかで自然な着けごこちを実現するブラジャーの一種であるブラレットをお願いします。
こっちはまた別の生地でやってみるよ。
デザインの提案依頼は3組ですが、こうした提案は落ちる事を前提に考えています。
5組の提案資料を作成しました。
お急ぎですから来週には…すべての作業は一旦ストップです。
無事に納品を済ませ、企画のキーポイントの解説も行いました。
そして なんのリアクションもないまま2カ月が経とうとしていました。
「お急ぎだったんですよね?」「見積りは?」「費用の回収は?」「どうなってるんですか?」
社内からは私が質問責め…
業務料金の回収はせねばなりません。
慈善事業では無いのです。これはビジネス。
この得意先は、いつも型紙の納期は「明日」です。
それがどれだけ難易度が高かろうと「明日」と言われたら、「明日」以外の納期は通用しません。
現実的でないご要望にも、私たちは何度も応えてきました。
そして私達が投げたデザイン提案は2か月経っても返答がありませんでした。
私達には「明日」の納期を切る依頼主は、そちらのご都合によって返答を返さないという振る舞いを取っていました。
しかし、そろそろ何かしらアクションが必要です。
弊社からのお問い合わせ:「あと一カ月は待ちますが、そのラインを越えた場合、料金は請求させていただきます」私達としてはこれが限界です。
そして得意先からの返事は「通りませんでした」とだけ。
なぜ通らなかったのか、どこが悪かったのか、誰が判断したのか。
なにも語られなかった。
そして私達と得意先の付き合いは終わりました。
料金は回収されず、契約が終わる説明はありません。
下請けとはこういう物です。
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