自社企画

第1章最終話 未来予想図を描いた日

株式会社コ・ラボの企業サイトブログ 「自社企画」へようこそ。いつか誰かに話したいと思っていた話を書いています。株式会社コ・ラボのオリジナルブランド「NICELY」で扱うMilkomedaシリーズの誕生ストーリー 今回で第1章の最後です。お読みいただきありがとうございます。


実の姉による私への新人研修は、下着の解説を一区切り終え、今度は私達の立ち位置についてのお話をしてくれました。下請けの姿勢というやつです。

私達は新しいアイデアをくださいといつも依頼を受けます。 

そして、その案が通過し採用されたことは今までに無いそうです。 

何故か? 

私達のアイデアに欠陥があったから?そうではありません。

企業でのデザイン会議では10点程度のアイデアからたった2点ほどが採用されます。

ブランドの中にいるデザイナーさんはその採用率で成果を積み上げます。
出来ればデザイナーさんは省エネでありたいとお望みです。

そこで必要なのは圧倒的数のボツ案です。

私たちの案は、「最初からボツ案として提出してくれればいい」。つまり、そういう立ち位置だったのです。

まさか!?私達にもある程度責任はあるんじゃないですか?

その時はそう思いましたが、その後の実務を通して私はその現場の被験者となります。

そして興味深い話が続き、Aという企業で絶対ダメな案がB社で積極的に採用されていたりすること。

結局誰も正しい回答なんて持っていない、この不思議に対する処方箋も最初から出してくれていた姉には感謝ですね。 

最後に姉は「そういった仕組みの中で消える案になるよりは、いい案を思いついたら自分で温めておく方がいいかもよ 相手の変化は期待できないから」

どこかで聞いたような話です。「相手は変わらない…変えられるのは、自分だけ」

姉の後ろにノブさんを見ました。

相手を変えるな…やるなら自分で…自分が変われば良い… 

OKでは私はこの業界できっといつかブラジャーの問題を解決させ新しい下着を生み出そう。

そしてそれはどこかの会社のボツ案として消えるのではなく、自分の手でユーザーに送り届けよう。

これは、私が転職してわずか1週間ほどの頃の話。けれど、私はもう、こんな地図を描いていました。

2012年だったと思います。

まだこの頃は特許の「と」の字もありません。 

「相手を変えずに自分が変わる」 
「いつか人の(何か)の役に立つ」と決めた私の中だけの話です。

実際の特許開発の話は2023年まで続きます。

第2章へ続く

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