株式会社コ・ラボの企業サイトブログ「下着の基礎講座」にようこそ。本ブログでは下着・肌着の基礎を学んでいます。
前回は、下着の分類からショーツを取り上げました。元々はランジェリーにカテゴリーされていましたが、現在は独立した下着として分けられています。下着の分類についてはこちらからどうぞ。今回は、前回に引き続きショーツの種類について見ていきましょう。
【ハイウエストショーツ】
深履きショーツと呼ばれることもあります。基本的な構造はノーマルショーツと同じで、前身頃、後身頃、マチ(クロッチ)布の3つパーツに分かれます。ノーマルショーツのウエストラインが、おへそよりも下に位置するのに対してハイウエストショーツの多くは、おへそが隠れる位の履き込み丈となります。
【ローライズショーツ】
深履きのハイウエストに対する浅い履き込みのショーツは「ローライズ」や「浅履きショーツ」と呼ばれます。「ローウエストショーツ」と呼ばれるケースはあまりないように思いますが、あるとすればこのローライズを指すのでしょう。履き込みの丈は腰骨よりも下あたりに位置しており。デニムなどで見られるローライズパンツとの組み合わせに適していると言われています。
【履き込み丈比較】
ノーマル、ハイウエスト、ローライズの順番に並べてみてみましょう。
【ハイレッグショーツ】
特徴としては、足(レッグ)の付け根の部分を深くした形をしており、前身頃と後身頃の接ぎ線が真脇あたりで高い位置にあります。またビキニタイプと呼ばれる事もあります。ビキニという言葉は本来、水着に用いられる言葉ですが、水着のパンツに近い形の下着をビキニと呼んでいます。水着のビキニが必ずしもハイレッグの形状をする訳ではないのですが、ここは不思議な部分です。
【ローレッグショーツ】
ウエストにハイとローがあるようにレッグ(足)に関するハイとローもあります。こちらはボーイズショーツと呼ばれる事もあります。足口のラインが大腿部、つまり太ももをぐるりと一周するようなラインが特徴的です。
【裾の形別比較】
ノーマル、ハイレッグ、ローレッグの順番に並べてみてみましょう。
【ソングショーツ】
一般にはTバックと呼ばれることが多いショーツです。タンガという表記も稀に見かけます。ソング(Thong)は英語、タンガ(Tanga)はポルトガル語になります。裾のラインがアウターにひびきにくいので、タイトなパンツ(ズボン)等に適しているとされています。下着の企画では、ブラジャー、ショーツ、ソングの組み合わせで進行する事が多く見受けられます。
【ブラジリアンショーツ】
ノーマルショーツとソングショーツの間のようなショーツで、臀部(お尻)の半分程度を覆います。チーキーショーツと呼ばれるものと非常に近い形をしており、腰回りから臀部にかけての筋肉が発達するフィットネスやアスリート向きとされています。
【バックスタイル別比較】
ノーマル、ソング、チーキーの順番に並べてみてみましょう。
【サニタリーショーツ】
月経時に使用されるショーツで、股下布(クロッチ)が多重構造を持っています。吸水布や防水布が使われる場合、また股下布の肌側が浮いている(ふらし)状態で生理用品を挟み込んで使われる場合があります。見た目はノーマルショーツと同じようなものが多く、女性特有のストレスがかかる時期を支えています。
【編立成型ショーツ】
糸の状態からショーツを直接編立て作られるもので、型紙や縫製を必要としません。編機はプログラムによって管理され、編み方のバリエーションを切り替えて伸縮性の高低を設定する事ができます。
【無縫製ショーツ】
近年そのシェアを大きく伸ばしている、文字通り縫っていないショーツです。具体的には細かいパーツに分けずに一枚で裁断され、脇の部分を接着してショーツを形作っています。無縫製である事からウエスト、裾にはゴムが用いられず、生地の伸縮性によって体にフィットさせています。
【まとめ】
ショーツのスタイルは今回示したような履き込み丈、裾の形、バックスタイルの組み合わせによって様々なショーツが作られます。例えば、ハイウエストでローレッグのものがあったり、ローライズのチーキーがあったりします。その外観にレースや柄のプリント、またデザイン性をプラスする事で、ブランドイメージやコンセプトに沿った商品を提供しています。これらのスタイルを頭に入れておくことで、ショーツのバリエーションに対応する事が可能になります。
今回はここまで、次回へつづきます。
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